ぽとんぽとんは なんのおと

福音館書店   神沢利子作  平山英三

 

 

雪が毎日降り、野原や山に雪が降り積もっている冬、穴の中で双子の坊やが生まれます。そんな母子で春を待つ篭りの穴の中・・・
「かーん かーんって音がするよ。」
「ほっほー ほっほー 音がするよ。」
「どうして しーんと 静かなの?」
「つっぴい つっぴい 音がするよ。」
「どどー どどーって 音がするよ。」
と外の音に聞き耳をたてて訊ねる熊の双子の坊やに、母熊が応えていきます。
そして、ある日、坊やは尋ねました。
「ぽとん ぽとんって 音がするよ。ぽとん ぽとんって なんの音?」

この絵本を読んだ後は決まって、とっても静かで暖かい気持ちになります。外の音に不安になった小熊が母熊の温もりの中で、安心して眠る情景が浮かびます。話もとても良いのですが、絵も話を説明し過ぎていないのに文とぴったりと合っていて、子ども達に想像意欲をわかせるようです。

また、まわりの大人達は、音が氾濫しすぎている今の世の中を見直してみるのもいいかもしれません。今の子ども達は音がしている状態に慣れ過ぎてしまって、しーんとした音が全くしない状態が怖いというような話を聞いた事がありますが、この絵本を読んだ後の数日間、できるだけ音のない状態にして、自然の音を子どもと一緒に楽しんでみるのも楽しそうです。

話にも絵にも子ども達を惹き付ける力があります。ですから、この絵本を読み聞かせる時は、静かに淡々と極自然な感じで十分なようです。それだけで、子ども達は静かに絵本の世界に入っていけます。

絵本の森の文庫にもありますので、是非、ご利用ください。
また、お手元に置いてじっくりと読みたい方は下のタイトルから購入できます。
ぽとんぽとんはなんのおとこどものとも傑作集 (71)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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