絵本も親子が関わり合う為の道具と考えれば、どんな絵本であっても読んであげた方がいいでしょう。どんな絵本であっても親の膝の上で読んでもらう時間は、子どもにとって幸せな一時となるでしょう。 良い絵本は大人である作者が子どもの為に全力を尽くして想像力を膨らませ、 私が幼児期に大好きだった絵本で今でも健在なものは数多くありますが、 もしかしたら、月刊付録付きの幼児雑誌を含めて絵本と考えている人もいるかもしれませんが、私自身は、これらは絵本のうちには入らず大人にとっての週刊誌程度の娯楽雑誌の分類に入ると思っています。 でも、これは色やデザイン、キャラクターや付録品に外側から刺激されて反応しているだけであって、絵本のように<自分の内面から湧き出てくる想像力を膨らませて絵を読んだり、言葉の世界を楽しんだりすることで、絵本好きになる>というのとは全く違います。 当然、そういった雑誌類から本好きの子どもに導いたり、想像力、集中力、思考力、読解力等を育てるのには無理がありますので、そういった雑誌とは別に、絵本は絵本としてもっと良質なものを選んであげるべきです。乳幼児期から良い絵本と巡り合える子どもは、ただそれだけで、とても幸せなことです。 さて、良い絵本と一言で言ってしまうのは簡単ですが、実際に選ぶとなると迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。 私自身、最初の頃は子どもに媚びていなくて、10年以上前の初版のもので今もまだ人気があるものや、専門家の評論や人の評判を参考にして子どもの年齢に合わせて選んでいました。また、自分が子どもの頃に好きだった絵本などを揃えていました。 この選び方は一番無難な方法ですが、それでも自分の子どもは全く興味を示さなかったりすることもあります。そうなると、やはり良い絵本の基準は一般論ではなくて『今現在の我が子にとっての良い絵本』でなくては意味がありません。 そういった視点から絵本を選ぶ為には、自分の子どもの日常をしっかりと意識して観察しておく必要があります。絵本だって他の芸術作品と同じように、絵本作家達の芸術品ですから、読み手や聞き手によっての嗜好の違いがあるのは当然です。 どんなに良い絵本だと周りが言っていても、その子ども自身が興味を示さなければ、その絵本はその時のその子にとっては良い絵本だとは言えないと思います。 ただ、絵本はその子どもによっても旬が違いますから、本の裏や紹介に記載されている読書年齢は参考程度に留めて、1度、興味を示さなかったからと言って『この本は好きではないんだ』と、決め付けてしまわないでください。 例えば、ついこの間までは全く見向きもしなかった絵本に、急に何ヶ月も執着し始めたり、3歳〜と書かれていても1歳代で興味を示したり、反対に赤ちゃん絵本となっていても3歳で興味を示したり、というようなことは我が家でも文庫に来ている子ども達の間でも日常茶飯事です。 たとえ、4〜5歳の子が赤ちゃん絵本を選んだとしても、決して『そんなの赤ちゃんの絵本よ。』などとは言わないであげてくださいね。その子なりに、その時期に、それに惹かれる何かがあるのでしょうから。 本を読むという行為は極めて自主的な行為ですから、本人が興味ない内容で本を読むように強制することは本嫌いを育てているようなものです。本人の興味、関心事や日常生活の追体験ができるような内容、または、共感できる内容のものを与える時期を間違わずに的確に用意してあげることがとても大切です。 また『この絵本は、つまらない』なんて親が思っていても、子どもは気に入り、何度も持って来ることもありますので、もし、子どもと一緒に身近で絵本を選べる環境でしたら、是非、お子さん自身にも選ばせてあげましょう。そんな時には暮々も、お子さんの好きそうなキャラクター入りの雑誌などが並んでいないよう配慮した方がいいでしょう。また新しい発見があると思います。 それから是非、常に意識してご自身のお気に入りの1冊をつくっておいてください。 2007年5月 更新 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||