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『子育てに絵本は必要か?』

こういう疑問を持たずに絵本の読み聞かせを毎日続けている家庭も多いことでしょう。
私もそれ程、深い考えもなく読み聞かせを続けてきたものの、私自身が知識を得るに従って、絵本を読み聞かすことの素晴らしさ、重要さをひしひしと感じています。

 

まず第一に、子どもの情緒安定の手助けをしてくれます。

絵本を子ども自身が読むのではなくて、身近な人が膝に乗せて読んであげる。
それが子どもにとっての大好きな人であれば、子どもが絵本に興味なくても、子どもにとってはとても暖かな幸せな気持ちになります。
親子で同じ絵を一緒に見ること、同じ話の中で共感体験を味わえること、温もりを感じながら人の肉声を聞くことの心地良さ、一緒に会話をしながら想像を膨らませること、そんな積み重ねが親子の絆をしっかりと子どもの心と潜在意識の中にも刻まれてゆき、子どもの心を豊かにしてくれて、情緒の安定にも繋がるのだと思います。

 

第二に、想像力が育ちます。

絵本の最大の産物はこの<想像力が育つ>という事にあるのではないでしょうか。
絵を読むということは、絵本の世界に入り込み想像力を働かせるということです。

しっかりと絵を読むことのできない子どもは、想像力が十分に育っていないので、絵本に面白さを見出せず、なかなか絵本に集中していられませんが、どんな子でも、毎日、読み聞かせを続けていくうちに、子どもの想像力も育ち、絵を読むことができるようになり、段々と長い話でも集中して聞くことができるようになります。

想像力が育つということは、人の心を想像することができるようになる、
つまり、思いやりの心も育っているということです。
また『こうするとどうなるかな?』などと次に起こる事への想像、『どうしてこうなるのか?』『これは何からできてるの?』『なんで・・・』などの思考力、前持って危険を想像して回避する能力など、あらゆることに繋がっていきます。

 

第三に、絵本は言葉の宝庫です。

赤ちゃんの頃からの語りかけが、いかに重要かは私が述べるまでもないと思いますが、『そうは言ってもあんまりお喋りな方ではないし、精錬された言葉遣いでもない。どうもこの、語りかけが苦手だな・・・。』という方もいるのではないでしょうか?
実は、私自身がそのタイプだったので絵本は大活躍してくれました。
絵本を暗唱できる程、読んだので、日常生活の中のあちこちで、極自然に絵本の中のフレーズが口から零れ落ちてきました。
絵本の中には精選された言葉が詰まっています。
1冊の絵本を創作する為に、言葉の専門家や絵の専門家が、どれだけのエネルギーを注いでいるかを想像してみてください。絵本は、そうやって生まれた言葉の宝庫であり、普段の会話ではなかなか出てこないような言葉もあるでしょう。そういう言葉も含めて、日本の文化をも、絵本を読む親の肉声を通して子どもが体験していけるのは、とても価値あることだと思います。

 

第四に、絵本は集中力を高めてくれます。

集中しなければ、絵本の世界には入れません。ですから当然、絵本に夢中になっている子ども達はその間、集中力も育っています。最近の日本の中学校でも絵本の読み書かせを始めて、様々な効果が出ているとの報告例が沢山ありますが、この集中力に関しても例外ではありません。

 

第五に、絵本は本好きになる手助けをしてくれます。

<絵本だけに終わらず本好きに育てる。>
これは私自身のこれからの難しい課題でもあります。
でも、私は子ども達が本好きになることを自分の子育ての中心に置いています。
ひらがなを覚えるのが少しくらい遅くても、自分で本を読めなくても、<本が好き>だったらOKです。

本好きな子になれば、日本国外での日本語教育の難点である漢字の習得も<本を読みたい>ことが強いモチベーションになり自ら学び始めるでしょうし、勿論、語彙も多くなり、勝手に書き言葉も覚えていってくれると思うからです。

また現代の学校教育でどの科目にも最も重要なのは読解力ですから、本好きでいて損はないでしょう。

そして、その基礎固めをしてくれているのが絵本の世界です。
絵本を楽しんで読めない子には、本も楽しむことはできません。
もうすでにお子さんが10代であって、これからでも子どもが本を読むようになってもらいたい、読み書きを習得してもらいたい・・・等と思っている場合でも、まずは絵本の世界を楽しむことから始めるのがベストです。

(絵本を読む)能力のない子は
どんなに一生懸命勉強して暗記して読みを覚えたところで
(文章だけの本を読む)能力も持ちえません。

(絵本を読む)能力とは、耳から言葉が入り絵を見て想像する力のことです。
(文章だけの本を読む)能力も同様、字を拾い読みする能力ではなくて、文字から、話の世界を想像する能力のことです。

<我が子を絵本好きに育てる>このことに力を注ぐことの方が、ただ目先の<読み書きの勉強をさせる>ことに躍起になるよりも、数倍も楽しんで効率よく、しかも使える読み書きを習得していくでしょう。最近はビデオなどでも文字を覚えることはできますが、それで子ども自ら進んで本を読むようにはならないので、覚えたものの実践の場がなくなり、そのうちに忘れてしまうでしょう。

これは、知人から聞いた話なんですが・・・
上の子には時間があったこともあり、たっぷりと絵本を読んであげて、文字も絵本から覚えたので単語単位で読む習慣もできていて、とても本好きで放っておいても自分で勝手に新しい漢字も習得していっていて、読むことにはそんなに苦労していないそうです。
しかし、下の子には時間がなかったこともあり、早い時期からビデオを観せていて、50音も上の子よりも早い時期にビデオで覚えたそうなんですが、本にはあまり関心がない為、言わないと読まないし言っても嫌々だったり。
読み方も あ・い・う・・・と一文字づつで覚えたので、単語単位では読めずに一文字、一文字、字をたどたどしく追って読んでいる状態だそうです。
その結果、自分で読みながら、文章を理解するのに一苦労で、それがまた本を嫌いにさせる要因になっているそうです。

以上、簡単に思いついたことをあげてみましたが、どうでしょうか?まだまだ、他にも読み聞かせのメリットはありますが、これだけでも日本にいたら『子育てに絵本の読み聞かせは欠かせないもの』日本国以外であったら『絶対に欠かせないもの』と言えるのではないでしょうか。

 

2007年5月 更新

 

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