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幼児のことばの発達の法則

 

ことばの問題

(1) 全体発達の中で見ていくことが大切

ことばが出ない、ことばが増えない、ことばがはっきりしない、ことばがつながらない・・・などが直接的な幼児のことばについての悩みになると思いますが、『からだ』と『ことば』と『こころ』は三つがお互いに深く関わり合いながら働いて育っていきます。

子どもは様々な機能が未分化なので、『からだ』と『ことば』と『こころ』とを一緒に働かせて生活しています。
子どもは大人のように心で泣いて顔で笑ってなんて事はできません。
『顔も心もからだも』一緒に笑って、一緒に泣くのです。

子どものことばの問題は、心や体の状態が反映するので、心や体全体の中で一緒に考えていかなくてはいけません。

子どものことばの力を伸ばす為には『ことばの訓練』という狭い範囲で考えるのではなく、『からだ』と『こころ』と『ことば』の全体を含めた発達を促すような環境を考えていくことが大切になります。

(2) ことばの発達の法則

ことばの発達には以下のような、いくつかの法則があります。

@ことばの発達は全体発達の反映である。(ことばは体や心の発達とかかわりながら全体として発達するもの)

Aことばの発達には順序性がある。(1、ことばが”わかる”→2、ことばが”いえる”)

Bことばの発達には環境との相互作用が大きく働く。(周囲の大人が子どもにとって望ましい言語環境を作ってあげる必要がある。)

Cことばの発達には個人差がある。

 

 

『ことば』って?

(1)『ことば』には三つの意味がある

ことばが出ない、語数が増えない、ことば(発音)がはっきりしない・・・
子どものことばが心配になる時はこんな時が主ではないでしょうか。

通常、不安材料になるこれらは、全て口に出していうことば(音声言語)ですが、『ことば』には音声言語だけではなく、大きく分けて三つの意味があります。

@Speech(音声言語)

「あ」「た」「ま」というような、音のつながり

私達は音をある一定の順序に並べて、ことがらや、物の意味を表わします。「あたま/a/t/a/m/a」の音の配列順番をひとつでも間違えると「あまた」「まあた」など・・・と意味のないことば、意味のわからないことばになってしまいます。

ALanguage(頭の中で考えることの中身)

例えば、「とけい」について、知っていることを声に出さずに考えてみた時に、頭に浮かんできた”考え”が”ことば”のもとになるLanguageです。

この”ことばのもとになるもの”考え”が頭の中にないと、話はできません。

B他の人に伝えたい気持ち・コミュニケーション意欲

言いたい内容が頭の中に生まれ(Language)、その内容にあわせた音声を選び、順番に並べると話し言葉(Speech)になります。でも、ことばが実際に使われるためには具体的な相手と、その人に『このことを伝えたい!』という気持ちが必要です。その意欲が欠けていたら、ことばの発達も遅れるのは当然です。

(2)<「ことば」を育てること>は<伝えたい気持ちを育てること>

「ことば」というと、単なる「やりとり」とイメージされがちですが、コミュニケーションは音声言語だけによって行われるのではありまん。

まだ何も話せない1歳児同士でも、「ね?」と首を傾げたりして、楽しそうにお話していることがありますが、コミュニケーションが出来れば、たとえ音声言語は上手に操れなくても、人と人がふれあい、ひとつの世界を創り上げる喜びを感じることができます。

幼児や障害のある子どもの「ことばの問題」が、実は大人との間の「コミュニケーション」の問題であることも少なくないそうです。

子どもと接する大人、ひとりひとりが、子どもから「この人に、このことを伝えたい!」と思ってもらえるような存在になることが「望ましい環境」を作り、子どもとの間にコミュニケーションを生み出します。

(3)伝えたい気持ちを育てる「よい聞き手」になること

「子どもの言うことをよ〜く聞くんです。今その子が言っていることも。今まさに言わんとしていることも、まだ全然言えていないことも。その子はあなたに言いたいことがあるんです。その子にとっては、意味のあることなんです。ただのお喋り遊びだと思ってはいけません。」(教室の言語障害児より)

これは、アメリカの著名な言語病理学者・ジョンソン博士が述べたことですが、<子どもの言うことを全部聞く、まだ言えていないことも、全部聞く>というのは、子どもの行動や子どもの表情のひとつひとつに気を配り、目を配り、共感を持って見守るということです。

それが、子どもの伝えたい気持ちを育てます。

 

 

「言える」ことよりも「わかる」ことが大切

ことばの基礎は経験すること

ことばを正しく使える為には、これとこれは違う、これは前に経験したあれと同じだと比べる”もと””ものさし”を体や脳に沢山インプットしておく必要があります。その為には、味わったり、触ったり、見たり、聞いたりした、実際の経験や体験がとても大切になります。

その経験も、できるだけテレビやビデオ、フラッシュ・カード、絵本などを通した知育・知識的なものだけではなくて、自分の体の実感を通した生の体験がであったほうがいいです。

フラッシュ・カードで「豚」「ぶぅぶぅって鳴くよ。」と何回も教えるよりは、1回、実物に触れる機会があった方が、大きさ、鳴き声、歩き方、鼻の動かし方・・・等、簡単には忘れられない印象が残り、効果的です。

子どもを外に連れ出して、砂や土の感触、仔犬を撫ぜたときの感触、木や木の実、花や葉っぱなどの手触り、雨が降り出したときの香り・・・体じゅうで外界に触れさせてあげて、その中で忘れずに、ことば掛けをしてあげましょう。

「わかる」のが先、「言える」のは後

これは、ことばの発達原則『発達の順序性』の中の重要な法則のひとつで、この原則は、3歳、4歳のことばの遅い子にも全く同じにあてはまります。

こどもの理解が進んでいないうちに、早く言わせようと無理強いして『ほら、言ってごらん。』などと言わせては、反ってお喋り嫌いの子を作ってしまいかねません。

言えるようになる為には、まず、ことがらやことばがわかるように、理解を進めることです。そして、その為には子どもと一緒に色々な経験をして、その都度、丁寧に話し掛けてあげることが大切です。

 

 

 

 

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