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感覚統合とことば

 

 感覚統合って?
 私達の脳には、外界から絶え間なく、色々な刺激や情報が送り込まれています。

気温の感覚、肌にあたる洋服の感覚や風、雨の感覚、心臓の鼓動、座っているお尻と座面の接触感、姿勢、腕の関節の角度が何度曲がっている、膝を曲げる為の筋肉の緊張度、指を動かす為の筋肉の調整度、周囲の物音、匂い、など・・・・数え上げれば切りがないほどです。

それらのうち、大切なものとそうでないもの、大脳まで送り届けなければいけないものと途中でカットしてしまってよいもの、緊急に対処すべきものとそうでないもの、などをより分けて、うまく交通整理する働きのことを感覚統合と呼んでいます。

この交通整理の働きがうまくできない為に、今必要なこと、に行動の焦点を合わせることが難しく過剰反応したり、逆に反応が鈍くなり混乱した行動をすることを感覚統合障害といいます。

自閉症の子ども達は、感覚統合障害を基礎に持っていると考えられているようです。

感覚統合障害のあらわれ方

以下は、感覚入力の異常を疑わせる反応の例です。正常発達の過程で一時的に見られるものも少なくありませんが、これらのうち、かなり沢山の行動が見られる場合には、要注意と思われます。

<特殊知覚>
視覚
・人やものによくぶつかる
・物によくつまずく
・足元に落ちているものを拾いながら歩く
・物を見る時、目を細める
・人の目を見ない
・揺れるものを見るのが好き
・小さな穴、マンホールの穴などをじっと見る
・自分の手をじっと見る
・手の隙間から見る
・鏡に熱中して見る
・特定の形、色、文字に執着する
・図形、文字、商標などのパターンに執着する
・新聞や天気図、囲碁欄をじっと見る
・道路や踏み切りなどで何時間でも電車を見ている
・本をペラペラ捲るようにして見る
・物を正確に並べ、乱れるのを嫌がる
・機械類の操作を一度で覚えてしまう
・回転している物に見入る
・目の前に物を近づけても瞬きしない
・初めての道や知らない場所を怖がる
・階段昇降の時、注意を払わない
・ステンレスや鏡などのピカピカするものを好む
・視線が定まらず、うつろ
・目をこすったり、まぶたを押したりしていることが多い
聴覚
・名前を呼ばれても無関心
・突然大きな音がしても平気でいる
・わずかな物音に強く反応する
・特定の音を嫌がり、耳ふさぎをする
・紙を破き、その音に聞き入る
・パラパラとページを捲る音を楽しむ
・眠っている時に物音がすると泣き出す
・マイクからでるキ〜ンという高い音を聞いても平気でいる
・ガラスをこすり合わせるような奇妙な音を聞きたがる
・ドアを大きな音で閉めたがる
・洗濯機に耳を当てて音を聞いている
・あまり声を出さないし、発生音も聞かれない
・ひとりで静かなところにいることがよくある
・ジュースの缶などを繰り返し投げて音を出すことを楽しむ
・部屋の中にいるのに、雑音を妙に嫌がる
嗅覚
・手に触れるもの全て匂いを嗅ぐ
・匂いを嗅いでから食べる
・髪の毛、手のひら、足の裏の匂いを嗅ぐ
・特定の匂いが嫌い
味覚
・いつも同じものしか食べない
・わずかな味の変化に感づく
・同じものでも食べる日、食べない日がある
・強い偏食がある
・異物を食べる<土・紙など>
・いったん飲み込んだものをはんすうする
<体性知覚>
触覚
・触られても気付かないように見える
・触られることに過度に敏感である
・過度にくすぐったがる
・くすぐっても、全く反応がない
・物や人に触れることに強い興味がある
・着ているものが少しでも濡れると非常に嫌がる
・ふわふわした感触のものを好んで触る
・洗顔、洗髪を極端に嫌がる
・着替えを嫌がる
・暑さ、寒さに関係なく、いつも同じ洋服ばかり着たがる
・入浴を嫌がる
・砂や芝生で裸足になるのを嫌がる
・砂遊び、水遊びはいっさいしない
・特定のものに執着して離そうとしない
・毛布、カーペット、ぬいぐるみを嫌がる
・ズボンの裾、上着の袖口を折り曲げることを嫌がる
・吹く風に向かって立ち、風に吹かれることを好む
・糊や粘土遊びを嫌がる
前庭感覚
・高いところに抱き上げられることを怖がる
・ブランコに乗り、揺れることを嫌がる
・エレベーターを怖がる
・車に酔いやすい
・回転させるとめまいを非常に感じやすい
・回転しても目が回らない
・回転することを好み1人で回転しいる
・トランポリンに長時間熱中する
・床の上でピョンピョンはねている
・タンスの上など高い所に登りたがる
・動きが激しく、高所登りや狭いところに入ることが多い
痛覚
・怪我をしても痛がらず平気である
・たたかれても平気である
・自分で自分をたたいたり、噛んだりする
・わずかな痛みにもとても痛そうにする
・傷口をかきむしって痛がらない
温度感
・寒くても水の中に入りたがる
・プールに入りたがらない
・熱い<冷たい>ものを食べたがらない
・冷たいフェンスや金網に手や舌をつける
・寒くても布団を掛けたがらない
運動
・直立姿勢がとれない
・その場で両足跳びが出来ない
・相手から転がってくるボールを取れない
・でんぐり返しができない
・聞き手が決まっていない
・物を持っていられずすぐ離してしまう
ボディ・イメージ
・目、鼻、口、耳などがわからない
・人物画や人形の絵を上手く描けない
・自分の体の大きさが分からない<狭くて通れないところを通ろうとしたりする など>
問題行動
・遊びが乱暴で攻撃的である
・知らない人でも急に抱きついたり顔を寄せたりする
・水槽の水を飲んだり、池の中に入ったり、突飛な行動がある
・奇声をあげる
・かんしゃく、パニックをおこしやすい
・極端なものの固執がある
・多動である
・つばで遊んだり、色々な所に擦り付けたりする
・自傷行為がある
常同行動
・いつも手をひらひらさせている
・体を常に左右に動かしている
・ピョンピョン飛び跳ねている
・指先を合わせいつも何かを揉んでいるようなしぐさをする
・指先を使い、机やテーブルをリズムよく打ち鳴らす
・紐をくねらせながら振る
・絶え間なく回転運動をする
・つま先で駆けたり、歩いたりする
・歩くことがほとんどなく、いつも小走りに駆けている
言語
・一度獲得した語句を言わなくなる
・言われた言語、聞いたことばを理解しいない
・時々、状況にそぐわない単語をポツンと言う
・耳が聞こえないように見える
・何かというと特定のことばを言う
・全てがオウム返しである
・嫌なことなどがあると『おしっこ出る』などと言って逃れようとする
・同じことを何度も繰り返し質問する
・漢字などを夢中になって書いたりするのに言葉を言わない
・言ってることと状況が一致しない
 

 

 感覚統合訓練
感覚統合機能は、生後、寝返りの練習や、ほしいものに手を伸ばす働きを繰り返したりする中で本来なら身に付くはずのものです。が、自然発達にまかせるだけでなく、意図的に必要な刺激を与えていくのが『感覚統合訓練』です。

専門的に詳しく評価してプログラムを立てて訓練を行いますが、回転や、加速度、揺れ、皮膚からの刺激、上下動、など、家庭でも簡単にできるようなことも沢山あります。

感覚統合訓練とことばの関係
感覚統合訓練は、それ自体が言葉を出す事を目的として行われるものではありませんし、感覚統合訓練をしたから言葉が出るというものでもありません。

でも、外界からの刺激を整理し、必要なものを取り入れ、不必要なものをカットする能力、また、体を自分の思い通りに動かせる能力がつかなければ、言葉を聞いて理解したり、言葉を話したりできるようにはなりません。感覚統合訓練は言葉を育てる為の基礎作りとなるものです。

 

 

 

 

 

 

 

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